2013年10月25日金曜日

新・投資減税の導入に向けて

来期の税制改正に向けて、10月1日に「民間投資活性化等のための税制改正大綱」が与党案として公表されました。
通常、税制改正大綱は年末の恒例行事だったところ、前倒しで公表してくるところにも安倍総理の「日本再興戦略(6月14日閣議決定)」で打ち出した経済政策への並々ならぬ意欲が感じられます。

今回、創設が検討されているのは、以下の3つです。

1 生産性向上を促す設備投資促進税制
2 企業のベンチャー投資促進税制
3 事業再編を促進する税制 

1は元々ある既存の制度(老朽化した生産設備から生産性、エネルギー効率の高い最先端設備への入れ替え等を税制優遇する仕組み)をさらに効果の高いものとしようという変更です。
通常、この手の税制は「製造業」における「物的設備への投資」が対象になるイメージですが、今回は、中小企業における「ソフトウェア投資」も税制優遇の対象に含まれる可能性が高まっています。今回の制度では、減税を受けられる企業、ケースが格段に増すことになりそうですので、注目してもよいでしょう。

2はベンチャー企業に対して投資を行った「投資家の企業向け」の税制優遇が検討されており、具体的には、投資額の一定割合(例えば、80%など)が、税務上の費用として一括で処理されるイメージです。
通常、ベンチャーなどへの投資については、成功か失敗かの結果が出るまでは税務上の利益にも費用にもならないというのが原則ですが、今回の改正は、費用化についてのみ先取りが出来る、いわば「税金対策としてのベンチャー投資」を促す効果が期待できるかもしれません。

3は2のベンチャー投資の変形版のようです。例えば、同業者間で合弁事業を作るスキームにおいて、出資が融資が必要となる場合、2と同様の税制優遇を与えようというイメージのようです。ただし、ベンチャー投資に比べると、投資リスクは低いことが多いため、税務上の費用として処理される額(割合)が2よりは低くなる(70%以内)模様です。

いずれにしても、「企業の前向きのアクションについては、思い切った税制優遇を与える」。これが日本再興戦略のメッセージであり、今回の税制改正のテーマにもなりそうです。