2015年6月5日金曜日

クラウド会計ソフト「freee」を使ってみました

会計業界に入って、かれこれ20年。この間、実は、お客様の会計ソフトの中を覗くことはあっても、会計ソフトへの入力処理を自分で手を動かしてやること(いわゆる経理実務)はほとんどないまま過ごしてきました。
最近、私個人が持っている会社の経理を任せていた社内担当者が、事情があって休んでいることもあり、ここは思い切って自分でやってみることにしました。
とはいえ、伝統的な弥生会計をインストールして経理処理するのも気が重い。せっかくの機会でもあり、最近話題のクラウド会計ソフト「freee」を使ってみることにしました。

freeeのホームページを覗いてみると、全自動のクラウド会計・・とあるが、この「全自動」ってなんだろう?
まず、ネットバンクや、カード会社と連携をしていて、IDやpasswordを入れる。すると、預金への入出金や、カードで使った経費の情報がまさに「自動的に」会計ソフトに読み取られ、会計処理がされていくというような仕組みになっていました。

さっそくトライをしてみると、例えば、支払先がNTTであれば通信費として認識をしたり、カード会社の年間費は支払手数料として認識したりという「予測による会計処理」がベースにはなっています。別途、学習機能も付いているため、少しずつ学ばせていくと、予測の精度が高まっていくような設定になっていました。
もちろん、現時点だと完全な自動処理にはほど遠い状況です。ただし、少なくとも入出金などの事実関係(日時、相手先、金額)などは正確に反映されているようですし、あとは取引の実態を思い出しながら、多少の修正をしていけば良いわけなので、経理にかかる手間が大きく削減できる印象です。

途中、少々複雑な会計処理をする場面において、思わず「税理士さんに相談する」というところをクリックしそうになりましたが、心を入れ替えて、後日調査するということで、無事乗り切りました(笑)。
また、チャットで相談できる仕組みもあって、ソフトの使い方について質問をすると、1分以内で的確な回答がありました。
さらに、(試しに)消費税処理にかかるちょっと高度な質問をしてみると、これにも即答。これは驚きました。

実際に3日ほどfreeeを使って会計データと格闘してみましたが、いくつか感じることがありました。

・ 銀行やカード会社との連携システムは、かなり便利なものである。預金通帳やカード明細の入力などの単純作業が不要になるのはメリットが大きい。経理担当者は、「経理判断」というより付加価値の高い作業だけを行えば良くなるため、精神衛生上も好ましい。
・ 会計データがインターネット上にあるメリットは大きい。それこそ自宅からアクセスをして、月次決算を眺めながら物思いにふける(?)ことも可能だ。

一方で、
・ とはいえ、情報の安全性は確保できているだろうか?ベンチャー企業が運営しているようだが、潰れたりしないのか?複雑な仕訳処理に対応できているのか? 
・ また、ある程度の精度までは経理処理できるし、サポートのレベルは高いにしても決算まで仕上げるのは、やはり壁が高い。それなりの専門家との連携は必須だ。
・ 規模的には、どの程度まで対応できるのだろう?非常に便利なソフトだけに会社の成長に合わせて使えなくなってしまうのは、勿体無い印象だ。

という不安も残りました。
とはいえ、全体としてはかなりの好印象。しばらく使っていこうと思います。

<続く>